欧米のテスト管理ツールとCATにおける、要求の違いについて

株式会社 SHIFT システム開発部 米沢です。

今回は海外のテスト管理ツールとCATの間にある、ツールに対する利用者の要求の違いについて考えてみたいと思います。

テスト管理ツール(ここでは有償のTaaSを主に取り上げます。)といえば、欧米のツールが多いかと思います。

他にも沢山あります。また、課題管理で有名なRedmine(Impasse等)やJira(Zephyr)にもプラグインが存在します。

まず、テスト管理ツールを、以下の機能を基本機能として持っているものと定義します。
「ケース管理/実行管理/進捗分析」
これら基本機能以外で比べると以下の通りです。課題管理は外部の課題管理ツールと連携をサポートする傾向があります。
TaaSCompare

これら欧米のテスト管理ツールは日本で脚光を浴びています。ただし、実際はなかなか広まっていっていない、というのが現状ではないでしょうか。そこには何が存在するのでしょうか?基本機能が不足しているのでしょうか?基本機能以外の機能が不十分なのでしょうか?我々は日本と欧米のソフトウェア開発において、品質の考え方の違いがそこに影響していると考えています。2006年のJaSSTでのリック・クレイグ氏の基調講演に関連した記事(http://www.aerith.net/design/risk_analysis-j.html)ですが、日本と欧米のリスクに対する考え方を以下のようにまとめています。

  • 欧米
    市場に対する影響を優先として出荷させる。品質よりタイミングが重要で、バグや機能制限を許容する。
  • 日本
    品質を優先して出荷される。予定された機能の品質が担保できて初めて出荷される。
  • 日本では製品の機能と品質がほぼ同じ重要度を持っており、いくら機能が良くても一部の機能の品質が悪い場合は、ブランド力が低下し、販売に影響が出てしまいます。それに対して欧米では製品の初期段階の品質を確保するよりも、早期に重要な利用方法(シナリオ)が正しく動作するか確認したり、顧客のフィードバックを獲得することが優先される文化があると、我々は考えています。

    この考え方の違いは何を中心にテストを実施するかに影響します。

  • 欧米
    重要な“利用方法(シナリオ)”をベースに品質を評価する。
  • 日本
    “機能テスト”をベースに品質を評価し、全ての項目で一定の品質を確保する必要がある
  • 欧米のテスト管理ツールは、利用方法(シナリオ)をベースに各テストを実行するための最適なGUIを基本としています。※Step1、Step2という形でステップ毎に確認項目を記載し、テストを進めていきます。

    日本は各機能が正しく動作するか確認するために、全ての機能を網羅したテスト仕様書が要求され、テストケースを細かく多く記載できる必要があります。

    ここにテストツールに求められる要求の大きな違いがあると考えています。

    CATは、日本で実施されているテストの運用管理を如何に効率に実施するかを念頭に置き開発されました。ぜひトライアルを実施して頂き、日本スタイルのテストとの親和性を体験してください。

  • テストリンクのケース編集画面
    TestLink
  • CATのケース編集画面
    CAT
  • 以上


    2016-01-26 | Posted in CAT1 Comment » 

    コメント1件

     テストを育てるためにテスト管理ツール「TestRail」を使ってみた | 2016.06.09 11:30

    […] 「欧米のテスト管理ツールとCATにおける、要求の違いについて」が面白い。 […]

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